母のこと

終末期に入ってしまった母のこと

旅立った日

主治医より死亡の宣告を受けた。

変わらず、何だか悪そうに頭を下げられた。

本当にお世話になりました、毎日様子を見て下さって、直接おでこに手を当てて下さって、母もきっとドクターの優しさに触れていたと思う。

父は、天涯孤独に近い人だったし、父方の知らせる親戚も居ないし、友達もいない人で、葬儀はしないと決めていた様で、妹にお金を渡して葬儀会社に申し込みをし、家に帰ってから火葬してくれと頼んでいた。

浄土真宗であったが、ほぼ無宗教な人で坊さんもいらんぞと言い残していたけれど、それはあまりにと思い、お坊さんにはお願いした。

母は、盛大にして欲しいと言うのと、お坊さんはどっちでも良いけど、スーパーマリオを1ゲームづつ、お焼香がわりにして欲しいと言う、変わった事を言う人だった。

葬儀社に連絡をし、お迎えを頼んである間、看護師さんが母を綺麗にして下さった。

お化粧してもらった母は、何だか眠っている様に見えた。

そこからは、目まぐるしく進んでいく事になる。

看護師さん達に挨拶をすませ、入院費の事を伺っている間に、お迎えが来た。

沢山の看護師さんに見送られながら、病院を後にしました。

最後、この病院で診ていただき、本当に良かった、ありがとうございました。